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種目:ボッチャ

ボッチャ 相手に意思を伝えることができれば参加できるスポーツ

ジャック(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤・青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、いかに目標球に近づけるかを競います。

障害によりボールを投げることができなくても、ランプ(勾配具)を使い、自分の意思を相手に伝えることができれば参加できると共に、障害のクラスによっては、ボールを蹴ることも可能です。

ボッチャ競技規則は、日本ボッチャ協会競技規則に基づき、障害者スポーツ文化センター「横浜ラポール」の協力を仰ぎ、競技ルールをアレンジしています。

体験会や大会等を開催するにあたり、さらにローカルルールを設けたりして、参加する方の状況に応じて活動をしていただければ幸いです。

準備

ボッチャのコート(公式)

コートの図。縦12.5mm×横6mのコート。コートの短辺の1つには6つに等分された2.5m×1mの「スローイングボックス」があり、6つのスローイングボックスをまとめて「スローイングエリア」と呼ぶ。スローイングエリア以外は「プレイングエリア」と呼び、コート端のエンドラインまで続く。スローイングエリアから中央から1.5mの位置を頂点としてV字型に「ジャックボール無効ゾーン」がある。V字型はコートのサイドラインに向かって広がり、最終的にはスローイングエリアから3mの位置に離れる。ジャックボール無効ゾーン以外が「有効エリア」。スローイングエリアから5mの位置を中心として、コート中央に25cm四方の正方形があり、十文字に分けるラインが引かれている。ここを「クロス」と呼ぶ。

そこで、バドミントンコート(ダブルス)を活用し、スローイングエリア等のラインを引くことで、コート作成の時間を短縮することができます。

なお、スローイングエリアですが、6つのボックスが必要ですが、活動場所等に合わせ、2つ、4つのボックスにすることも可能です。

ボッチャのコートA(スローイングエリア: 6ボックス)

上記、コートと同じ図。

対戦方法 (競技部門)

個人戦(1vs1) 上記コートA:③・④のボックス、B:②・③のボックス、C:①・②のボックスを使用
ペア戦(2vs2) 上記コートA:②・③・④・⑤のボックス、B及びC:すべてのボックスを使用
チーム戦(3vs3) 上記コートA:すべてのボックス、B:使用不可、C:すべてのボックスを使用

※当協会では、より多くの方が体験、ゲーム等の参加ができるように、チーム戦を推奨します。

進め方

ここでは、チーム戦(3vs3)を想定して、説明をしていきます。

試合の構成は、個人戦、ペア戦は4つのエンドで1試合が構成され、チーム戦は6つのエンドで1試合が構成されます。

なお、上記にも記載したとおり、多くの方が楽しめ、参加できるようにローカルルールを設け、3つのエンドで1試合を構成し、以下のとおり進めていきます。

①じゃんけんをして、勝ったチームが先攻か後攻を選びます。

先攻を選んだチームは、ボールが赤となり、上記コートAの①・③・⑤(コートCの場合は①)に入ります〔後攻は青ボールとなり、上記コートAの②・④・⑥(コートCの場合は②)に入ります〕。

注意!

選手はすべての競技用具、ボール、所持品を自分のスローイングボックスに入れておかなければなりません。

②審判の指示により、ジャックボールをプレイングエリアの任意の地点へ先攻チーム(赤)が投球します。

注意!

ジャックボールが「ジャックボール無効エリア」に止まったり、コートから出たり、サイドライン、エンドラインに触れていても反則となります。

※先攻チーム(赤)が投じたジャックボールが反則となった場合は、後攻チーム(青)に投球権が移ります。再度、青チームが投じたジャックボールが反則になった場合は、赤チームに投球権が移り、以降、有効エリアに留まるまで交互にジャックボールを投球します。

③審判の指示により、ジャックボールを投げた選手が最初のカラーボール(赤)を投球します。

※ジャックボールの投球権が青チームに移っていた場合は、青チームが投球します。

注意!

④審判の指示により、青チームが、ボールを投球します。

図-1 俯瞰図。右上にジャックボール。ボールの下に赤チームのボール。赤チームの右に離れて青チームのボールが位置する。この場合は青が投球します。

以降、ジャックボールから遠いチームがボールを投げていきます(図-1)。

なお、各チームの投球順は決められていませんので、誰が投球しても構いません。

注意!

図-2 俯瞰図。真ん中にジャックボールを挟んで、赤チームのボールと青チームのボールが等距離に位置する。青が投球して、等距離になった場合は、青から投球します。

ジャックボールから両チームのボールが等距離なった場合(図-2)は、以下の方法でゲームを続けます。

すべてのボールが投げ終わると、第1エンド終了です。

注意!

図-3 俯瞰図。コート中央のクロスの位置に赤チームのボールが位置している。ジャックボールはその隣に置いてある。

ゲーム中、ジャックボールがコートからはじき出された場合は、クロスの中心にジャックボールを置きますが、すでにクロス上にカラーボールがある場合は、クロスの全面にサイドラインから等距離となるようにジャックボールを置きます(図-3)。

⑤すべての投球後、得点をつけます(図-4)。

※図-4は、赤チームが2点で、青チームが0点となります。

図-4 俯瞰図。真ん中にジャックボールを挟んで、赤チームのボールが近くに2つ位置する。青チームのボールが離れた距離に位置する。この場合は、赤が2点です。

なお、同距離の場合は、ボール1個につき、1点が与えられます(図-5)。

図-5 俯瞰図。真ん中にジャックボールを挟んで、赤チームのボールと青チームのボールが同じ距離に位置する。この場合は、両チームに1点ずつ入ります。

注意!

勝利チームの2番目に近いボールと敗北チームの1番目に近いボールが同距離の場合、赤チームが1点で、青チームが0点となり、等距離のボールは得点をつけません(図-6)。

図-6 俯瞰図。真ん中にジャックボールの近くに、1つの赤チームのボールがある。赤チームのボールは離れてもう1つあり、青チームのボールと同じ距離に位置する。この場合は、赤が1点です。

⑥第2エンドのスタートです!

第2エンドは、青チームがジャックボールを投球します。

注意!

第1エンドで赤チームから青チームにジャックボールの投球が移っても、第2エンドの先攻は青チームになります。

続いて、ジャックボール投げた選手がボール(青)を投球し、第1エンドと同様にゲームを進めていきます。

すべての投球が終了後、得点をつけて、第3エンドに進みます。

⑦第3エンドのスタートです!

ここでは、最終エンドとなり、本来であればジャックボールは赤チームに移りますが、ローカルルールとして、じゃんけんにより、先攻後攻を再度決めます。

ジャックボールはクロスにおき、じゃんけんに勝ったチームが先攻後攻を選び、ゲームを進めていきます。

※6エンドで実施する場合は、赤チームが先攻です。

すべての投球が終了後、得点をつけて、合計点数で勝敗が決まります。

⑧第3エンド終了後、同点となった場合は?

本来は、タイブレイクとして、追加エンドを実施しますが、ここでは、ローカルルールを設け、以下の要領で実施します。

  1. ジャックボールをクロスにおきます。
  2. チーム内で代表者を決めて、じゃんけんで先攻後攻を決めます。
  3. 代表者による1球勝負とし、ジャックボールに近いチームを勝ちとします。

※こちらに定めのないルール等が発生した場合は、主催者が協議の上、ルールを定めましょう。

さらにボッチャを知りたい、競技として本格的にボッチャをやってみたい方、またボッチャ競技のほかに障害者スポーツ活動に興味がある方は、以下にアクセスしてみてはいかがですか?

引用

  1. 一般社団法人日本ボッチャ協会
    「競技規則2017-2020v.2」
  2. 障害者スポーツ文化センター「横浜ラポール」
    「平成30年度ヨコハマさわやかスポーツ ~ボッチャ講習会~資料」
  3. 公益財団法人日本障がい者スポーツ協会
    「かんたんボッチャガイド」